チョコレート/Monster’s Ball

監督:マーク・フォースター

主演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン

大人のラブストーリーをご紹介します。

ストーリー

黒人の死刑囚ローレンスの死刑執行が決まり、妻のレティシア(ハル・ベリー)と息子が会いにきました。看守のハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)は男としての威厳と白人であるプライドが人一倍高い冷血な性格です。ハンクの息子ソニーも看守をしていて、ローレンスの死刑執行の際、吐いてしまいました。ハンクはそんな息子が情けないと思い、男のプライドを持つようにと強く罵る。ソニーはハンクの目の前で自殺をしてしまう。ハンクもまた、父親の介護をしながら、父親の思想である男としての強さと白人であるプライドの呪縛に苦しみ、寂しい人生を送っています。息子ソニーの死から、ハンクはソニーが親しくしていた黒人の子供達に優しくなったり、少しずつ変わるようになりました。ハンクの楽しみはファミレスでチョコレートアイスクリームを食べることです。そのファミレスで新人ウェイトレスとして働くのがレティシアです。レティシアの息子は父親がいない寂しさで、お菓子を過剰に食べるようになり、太った体格になりました。車が故障し、修理もできないレティシアと息子は雨の夜に歩いて帰宅する時に、息子が車に轢かれてしまいました。レティシアは泣きわめいて助けを求めるが、ようやく止まってくれたのがハンクでした。病院に搬送したが、息子の命が助からなかった。ハンクはレティシアがかわいそうに思い、車を貸すなど生活の手助けをするようになりました。寂しい二人は徐々に惹かれ合い、男女の関係になりました。レティシアがハンクの家に訪ねる際、ハンクの父親から黒人差別な言葉を言われる。二人の間に亀裂が入ったが、ハンクはそれを機に父親を施設に入れ、父親の精神的な呪縛から解放されます。ハンクはレティシアに誠心誠意に向き合い、誰にも向けたことのないぐらいの愛情を注ぐ。レティシアという名前のお店を開くと準備すると共に自分と一緒に生活するように誘う。レティシアもローレンスの死刑を執行したのはハンクであると知ったが、何も言わなかった。

筆者の感想

人間は物理的に満たされても、こんなにも精神的に困窮するものかと思わざるをえません。もちろん女性蔑視も人種差別もあってはならないが、差別する本人達もまたその差別によって心が荒んで、人生の喜びを失ってしまいます。とことんかわいそうなのは実は差別する本人達である。レティシアはいろいろ不幸な状況に見舞われ、本当にかわいそうな女性だが、明るくて前向きな性格なので、生活に希望を見出そうとするのが分かります。そんな状況の二人の激しくて、執着とも見えるセックスシーンはたくさんの心情を語っているようにも見えます。冒頭のハンクと娼婦のドライな絡みとのギャップを演じました。最後にまた綿密なセックスシーンを通じで、ハンクの愛情が伝わりました。本作のテーマといい、演技力といい、表現の力といい、一つ一つのシーンや台詞が脳裏に焼き付くぐらい訴える力が強い。作品自体が高く評価され、ハル・ベリーは非白人初のアカデミー女優賞を受賞されました。素晴らしい作品です。


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