リリーの全て/The Danish Girl

監督:トム・フーバー

キャスト:エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィカンデル

実はLGBT作品に結構興味を持っており、いくつかの作品をみました。まとめて紹介したいと思います。

本作は2015年に製作され、2016年に日本に上陸しました。

1920年代を舞台に、デンマークに住む才能ある若き画家がたまたま妻のストッキングやスカートに触れる機会があり、それを身にまとった自分が思いのほか美しかったとうっとりしてしまい、徐々に自分の中の女性性が目覚めるストーリーでした。妻の服を着るのは初めてでも偶然でもなく、元からもやもやと興味があったのかもしれない。また、いたずら心で女装して妻とパーティーに出かけることになり、そこで出会った男性にキスされたことが彼の中の女性性を完全に目覚めさせたようです。その後も女装して男性とデートするようになりました。女性としての心が徐々にエスカレートし、人目はばからず女性としていたい気持ちがどんどん強くなっていきました。時代を反映したのは、精神科やカウンセリングに行ってもどんな医者でも彼を病気と扱いし、治療と称する暴力的に扱いました。「性同一性障害」は当時もちろん周りに理解されないまま、女性になりたい願望のリリーは苦しんでいました。1970〜80年代から欧米では法律により性同一障害の人の人権が守られるようになったが、それまでどれほどの人が苦しみながら生きていたのでしょう。リリーは最終的に性転換手術することを決め、当時の医術では大変危険を伴う手術を受けました。手術は成功したものの、つかの間の真の女性の身体を手に入れたリリーは合併症で亡くなりました。

和名の「リリーの全て」は主人公のリリーの変化に着目していますが、英語名の“The Danish Girl”はもしかしたら妻とリリーのどっちかを指すではないかと思います。男性であったリリーはもちろん愛していたし、女性性が目覚めて普通の夫婦としていられなくなったリリーを献身的に支えていたのは妻のゲルタでした。葛藤がありながらも、二人の愛は男女を超えたものでした。リリーの自分と向き合い、自分の生きたい理想を追い求める姿は妻と後世の多くの人々に勇気を与えたものでした。

エディ・レッドメインの中性的な顔立ち、迫真の演技力あって成した映画であったし、妻ゲルタ役のアリシアもその眼差しから芯の強さがよく伝わりました。

いろいろと考えさせられ、印象に残る作品ですので、落ち着いた時間を楽しみたい時など、おすすめです。


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